2019年第2回栄養士研修~さくら館~

2019.11.13

特別養護老人ホームケアカレッジ

イベントレポート

11月8日に特別養護老人ホームさくら館にて、栄養士研修会を実施した報告をいたします。

参加者は5名でしたが新人さんから中堅・ベテランまで幅広い職員が参加しました。

今回のテーマは「摂食・嚥下」と「食形態の選択と食事評価のポイント」についてです。

午前の部では、ヘルシーフード株式会社 盛下様より、「摂食・嚥下」についての実践を伴うご講義をしていただきました。

ご講義では、摂食・嚥下のしくみや流れ、摂食・嚥下障害について詳しくお話していただきました。

 

 

 

 

 

 

実践では、

・食塊形成の重要性を実感する

・お茶などに色々な強さのとろみをつけてみる を行いました。

初めに「食塊形成の重要性を実感する」として、”ビスケットを15回だけ噛んで飲み込んでみる”を行いましたが…

本能で喉が拒絶し、飲み込むことができませんでした。

お話によると、40人ほどいらっしゃると中には飲み込めた!といわれる方がいらっしゃたようで、そのような方は唾液量が多いとのことです。

年齢とともに唾液の分泌量が低下していくため、食塊形成が困難になり、その他歯の噛み合わせや咀嚼力など複合的な要素が嚥下等において重要となることが実践することで理解できました。

 

続いて、「お茶などに色々な強さのとろみをつけてみる」を行いました。

 

 

 

 

 

 

とろみ剤を使用する際には、とろみ剤の使用量、かき混ぜる方法・時間、液体の種類・温度が重要となるとの事で、それを踏まえ、いろいろと試してみました。

試食を行いましたが、以前に比べると、とろみ剤を加えても味の変化が少なくなったとはいえ、やはりとろみ剤の量が増えるごとに飲み物の味や風味が変化することがわかりました。

 

 

 

 

 

 

 

また、かき混ぜる時間が長い方が、舌触りが滑らかで飲みやすかったことから、 そういったひと手間でお客様にとって飲みやすい飲料を提供できることが実感できました。

 

午後の部の始まりは、特別養護老人ホームアルマ美浜の根本管理栄養士より、「食形態の選択と食事評価のポイント」のご講義をいただきました。

食形態ごとの適する方・適さない方、気をつけたいポイントを挙げ、食形態の特性を把握することで、嚥下・咀嚼状況に合わせた食形態の選択についてとてもわかりやすくお話していただきました。

 

その後は、事前に提出していただいた、各施設の食形態ごとの特徴と写真を見ながら、グループワークと情報交換を行いました。

 

少人数ならではのアットホームな雰囲気の中で、

各施設の形態調整の仕方や食形態変更のタイミングや方法、

業務で困ってる部分など様々な質問や意見がでました。

 

 

 

 

初めてさくら館を訪れたという新潟の事業所の職員も多かったため、厨房内見学をさせていただきました。

 

厨房内も仕様や使っている機器・設備なども施設ごとに違うので、初めて見学すると、様々な驚きと発見がありますよね。

 

 

 

 

最後に、オブザーバーの特別養護老人ホームこころの杜 石田主任、特別養護老人ホーム くりの木 塚野主任、特別養護老人ホームケアカレッジ 樋口施設長より総評をいただきました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今回、参加して下さった皆様ありがとうございました。

また、貴重なご講義をしてくださいましたヘルシーフード株式会社 盛下様、誠にありがとうございました。

 

2019年11月13日 栄養科連絡会